金メダル２

　コンビニ派遣村存続に関わる問題とは何なのか！まあ現時点ではそれほどでもありませんが、自治体からちょっと要請がありました。　

　生活保護の同行申請は、大体面談室に入って申請者の話を福祉課職員が聞き取ります。一通り聞き終えた後、通常職員は上司に申請を受理するかどうかを確認しに行きます。大体５分前後待たされますが、今回はこれがやたら長い。１５分は待ったかもしれないが、その後職員と一緒に上司の係長が現れた。

　「この不動産というのはどういう経緯で取得されたんですか？どこかの団体ですか？」

　こちらは自分の活動をカクカクシカジカ説明する。

　「今後もこのような形でここで（その自治体のこと）支援などされるんですか？」

　「そうなるかもしれません。」

　「では、今後は不動産を取得される前に、こちらにご相談いただけませんか？」

　ｷﾀ━━(ﾟДﾟ)━( ﾟД)━( 　ﾟ)━(　　)━(　　)━(ﾟ 　)━(Дﾟ )━(ﾟДﾟ)━━ !!!!!　ｷﾃﾓｳﾚｼｸﾅｲｶﾗｵｸﾁｶﾞﾃﾞﾙﾀ
　
　要するに、自分の自治体でそういう不動産を増やして、生活保護受給者を増やしてもらっては困る、ということなのだ。今やどこの自治体でも生活保護受給者が増えてただでさえ財政が苦しい。そこに加えて、わざわざ別のところにいたホームレスをウチの自治体に連れてきて保護費を出してくれなどというのは辞めてくれ！！ということなのだ。

　かつて私が都内で困っている人を連れてきて生活保護申請を支援したことがある。それについて、「もう拾ってこないでくださいよ。」と犬猫扱いしたところがあった。この自治体はごくごくその近所。やっぱりどこにいっても本音は似たようなものか。

　確かに私（あるいは反貧困運動の派遣村など）がやっている支援活動は、自治体にとっては余り嬉しくない。むしろ暴力団や右翼が経営している「無料低額宿泊所」の方が自治体にとってはありがたい。それはなぜか？

　暴力団や右翼の「無料低額宿泊所」は、都道府県に届出をしている。その結果、そこに送られるホームレスの保護費については、都道府県が負担することになっている。窓口となる末端の自治体は、一切費用負担がない。よって、どれだけ暴力団がピンはね搾取で儲けようと、自治体は知ったことではない。逆に、「無料低額宿泊所」でない通常の住居の場合は、自治体がその費用負担をしなければならない。当方はこのケースに当たる。よって、自治体と当方の間で、

「施設（無料低額宿泊所のこと）に入ってください」

「いや、この住居に住むといっていますので」

という綱引きになる。その将来的な流れを見透かされて、コンビニ派遣村の不動産取得そのものにも注文というわけ。

　要するに自治体側にとって、当方の活動は「ヤクザよりたちが悪い」ということになる。これは無料低額宿泊所を問題視する派遣村関係者も同じである。派遣村が無料相談で困った人たちの生活保護申請補助を大量にする際、役所は「派遣村シフト」をひくらしい。ライトにやたら打球が飛んだ王貞治の「王シフト」ではなく「派遣村シフト」。一体何なのかよく分からないが、とにかく対応が厄介なのだろう。

　派遣村の場合は、住居を提供するわけではない。場合によっては受け入れ先が無料低額宿泊所でもやむなしとする。しかし当方コンビニ派遣村は、自分で不動産を用意して、「ここに住むといっているから家賃くれ」と図々しく言うわけだ。ヤクザよりたちが悪く図々しい。我ながら厚かましさ金メダル級。いやそれくらいやらないと賠償１００万なんてできないし（昨年３月より現時点で８０万円）、ホームレス問題も対応できない。（まだ続く）