苫米地博士1
ちょっと自惚れた自分の嫌な性格について触れる。私は東大時代も含めて、そうそう素直に他人の頭の良さについて「負けた」と認めたことはない。だから元信者から、「自分の頭の良さに酔いしれている見たい」などとお言葉頂戴したりするのだが…。
しかしその私が素直に、「この人には完敗。天才だ!」と認めたのが、この苫米地博士である。
ということで来週から、天才頭脳に「洗脳」して頂くことになりました。
よく知られているとおり、苫米地博士はオウム信者含めてカルト宗教に走った若者の「脱洗脳」を生業の一つとしている。14年前のオウム事件後にも登場し、オウム美人姉妹長女と結婚したことでも話題になった。
私が多少関わりを深めたのは、96年秋。教団元正悟師ウッパラヴァンナーこと都沢和子氏の出所直後のことである。上祐氏の元彼女だ。
出所したばかりの都沢氏は、苫米地博士の下でオウムからの脱洗脳プログラムを施されていた。今はじめて明かす事だが、その当時私は彼女と何度か密会している。親の監視下で苫米地博士の指導を受けていると彼女からも聞いた。そこで私は彼女に、苫米地博士はどんな人物なのか質問してみた。すると彼女は
「先生は密教を超えたグルです。」
「はっ!?」
当時全く意味不明内容だったが、その意味が今はよく理解できる。しばらくして彼女は音信不通になった。
その後、苫米地博士のことを思い出させてくれたのは、アーレフ現役幹部E氏である。
「正悟師、この本すごいですよ」
薦められたのは、苫米地博士の「心の操縦術」だった。驚いたのは、そこで大乗仏教の「空性」について触れていた事だ。オウムからの脱洗脳を施す本人が、「空」について説いているのだ。「ひょっとしてこの人は凄いのかも知れない」とは思ったが、そのままになった。
その後、苫米地博士と親交があるマスコミ関係者から取材を受けた。そのマスコミの方に「その内お話伺いたいです。」と伝言願ったところ、博士から「いつでも会いますよ。」との回答を頂いたのだ。こういう経緯などがあり、昨日会う事になったのだ。
私に博士の本を薦めてくれたE君曰く
「この人は ”尊師”のライバルですよ。」
要するに麻原並みに凄いというのだ。だったら自分で会いに行けばいいと思うのだが、私が会う事については、
「正悟師、洗脳されないで下さいね」
A派教団連中は、都沢氏の件もあって、博士の「脱洗脳力」を恐れている。しかしだよ、A派諸君。君らは「絶対の真理」とか「宇宙最高の法則」を学んでいると自負するが、単に一脳機能学者の洗脳プログラムで解けてしまうようなものなら、その程度の浅薄・チンケなものだということにならないかね?
(つづく)
苫米地氏がミルトンエリクソンの展開した技法を完全習得しておられるかもしれないという思いは、都沢さんがマスコミに当時現われた表情に表れていたと記憶している。
しかしながら、苫米地氏は真にミルトンエリクソンの真義を修得し展開なさっていないのではないかという疑義を当時から持っている。その最大の根拠は、縁を無闇やたらに壊して技法をお使いのように感じられるからです。
このこと以外は大いに称賛可能な技術取得をなさった偉大な脳科学の実践者であられるでしょう。