FRBのヴァジラヤーナ
もうFRBが、「景気回復の為には何でもあり」ってことで驚いています。景気回復の為には、手段を選ばないヴァジラヤーナですな。何かといいますと…
1,FRBによる米長期国債買取(3000億ドル)
2,バーナンキ議長の「銀行自己資本規制見直し」発言
3,米財務省、不良資産買取 FRB拠出分合わせて1兆ドル規模
この一連の発表で、株高・債券高になっている。が、もう一つ注目すべきは、金(ゴールド)価格が下がっていない。むしろ上記に反応して高騰し続けている状況だ。これは要するに、通貨・紙幣に対する不信任=現物資産への逃避である。紙切れのお金が巷に溢れだしたから、「それはちょっと信用出来ない」となっているわけだ。
恐らく今回の金融危機は、70年前と同じシナリオにはならない。既に潮目の変化が出ている。ハイパーインフレのリスクが高まったと言える。
分かりやすい例で、車で説明してみよう。
車が、舗装されていない道路でぬかるみにはまった。そこからバックで脱出しなければならないとする。しかし、後ろには崖が口を開けて待っている。ぬかるみから脱出するには、勢いをつけながらアクセル全開でバックしなければならない。しかし、崖に落ちないように、抜け出したと同時に「ピッ」とタイミング良く止まらなければならない。絶妙のコントロールが必要になる。
ここで、ぬかるみ=デフレ・現在の恐慌、車=世界経済、アクセル全開=紙幣バラマキ(国債買取等)、崖から転げ落ちる=ハイパーインフレ、である。
このシナリオでの最後の指標は、米国債だが、その一つ前の指標は、高騰するであろう株価と金価格の関係になる。株高で金安になれば、うまくぬかるみから脱出出来たことになる。しかし株高・金高になれば、崖から落っこちかけていると考えられる。落下し始めた段階で、米国債は下落し金利と物価は高騰する。
みどり家族の不動産準備は、「金があるなら今の内に実需のある物に換えておけ」という意味合いもある。
まああくまで私の経済理論が正しいという前提だから、投資は自己責任で。
●FRB議長、自己資本規制「見直しを」 金融機関の報酬、改革促す
【ワシントン=米山雄介】米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は20日、アリゾナ州フェニックスで講演し「政策当局者は既存の自己資本ルールや会計基準を見直すべきだ」と述べ、金融機関の自己資本比率規制や時価会計ルールを再検討する必要があるとの考えを示した。高額賞与など金融機関の報酬にも触れて「金融監督当局は細心の注意を払わねばならない」と指摘。金融機関の報酬制度見直しの必要性を訴えた。
事前配布された講演テキストによると、議長は時価会計見直しに関連して、米財務会計基準審議会(FASB)が指針を示していることについて「喜ばしいことだ」と指摘した。
時価会計や自己資本比率規制については、景気変動を増幅させるとして金融当局の間で見直し論議が進んでいる。同議長の発言は、景気拡大期には金融機関に多額の自己資本の積み増しを求め、景気後退期には資本規制を緩める「可変的規制」が念頭にあるとみられる。(01:37)
●米財務省が不良資産買い取り計画を正式発表
[ワシントン 23日 ロイター] 米財務省は23日、不良資産買い取り計画を正式発表した。不良資産救済プログラム(TARP)から750─1000億ドルの資金を投入すると言明。
連邦預金保険公社(FDIC)と連邦準備理事会(FRB)も拠出し、官民共同で最大1兆ドルの不良資産買い取りを目指す。
投資マネジャーについては差し当たり5社が選任される見通しで、今後増える可能性がある。
コメント
“暴走”はなぜ止められなかったのか
「マネー資本主義 第1回
“暴走”はなぜ止められなかったのか
~アメリカ投資銀行の興亡~ 」
が放送されました。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090419.html
再放送は以下の日時であります。
2009年4月22日(水)午前0時45分~1時34分 総合
この番組を見て、なぜアメリカの投資銀行が暴走して破綻していったのか、アウトラインがよく分かりました。
そしてノルマに追われた社員、そしてリスク管理を無視したトレーダーがどんな心理に陥るのか、非常に参考になる番組でした。
非常に有意義な番組を作って放送してくれたNHKに感謝です!
(追伸)
この番組を見て
「アメリカの投資銀行がマネーゲームに突っ込んで破綻したのも
日本が戦争に突っ込んで破綻したのも、教団がヴァジラヤーナに突っ込んで破綻したのも
似ているなあ」
と思いました。
「トレーダーは許さればいくらでもリスクを取ってしまう。そして破綻して制裁を受けるまでリスクを取り続けてしまう」
という言葉はとても印象的でした。
この番組は5回放送される予定なので、これからの放送も楽しみです。
ヴァジラヤーナとは、グルと弟子との1対1の関係においてのみ成り立つ道である。グルが弟子に内在する煩悩を突きつけ、それを理解できる状況を作り出し、その煩悩を越えさせるマハームドラーなどの激しい方法が含まれる。
ヴァジラヤーナの教義の中には、「五仏の法則」と呼ばれるものがあり、「天界の法則であって人間界においてはなし得ない」という注釈のもとで説かれたことがあった。これは、一般的な戒律に反する行為・言動が、完全に煩悩なく、完全に心において利他心のみであるときには認められるとするもの。真言宗の金剛経などにも見られる教えである。
具体的には、悪業を積み続ける魂を救済するために殺害すること、貪り多き魂を救済するためにその財産を奪うこと、嘘を使って真理に導き入れることなどが、天界の菩薩の修行として説かれている、という解説であった。
このヴァジラヤーナの教義は殺人を正当化するものと解釈されたが、警視庁は教団は現在も、この教義を根幹に据えていると見ている
出典:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E7%9C%9F%E7%90%86%E6%95%99