慈悲を培う1
先日、ある戸建ての一部屋を片付けることになった。入居者は若い夫婦で、今年3月17日に入ったばかりである。それが6月半ばになり、いきなり出ていってしまった。滞在期間は3カ月足らず。
片付けには、仕事が無い入居者を手伝いに連れて行った。ただ3カ月足らず滞在である。ゴミがあったとしても、その片づけは、ひょっとしたら、手伝いをしてもらうには物足りないかも知れないな…などと考えていたのだが…。
見事にその期待は裏切られた。
わずか三カ月足らずでこれだけゴミ屋敷にしてくれるとは!!
まず段ボールとペットボトルをそれぞれ分別する。
しかし、ほとんどのペットボトルは中に液体が残っている状態なのだ。逐一それを流し台で開けて空にしてゴミ袋に入れていく。
何個かに一つは、タバコの吸い殻が入っている。しかも炭酸飲料がほとんどなのだが、炭酸飲料にタバコの吸い殻は、メントスを入れたような感じで、中身が炭酸で勢いよく噴き出してくるのだ。それでタバコ吸い殻入り炭酸を何度となくかぶることになる。
炊飯器の中は、炊いたコメが丸ごと腐ってウジが湧いている。そのウジも干からびる位まで、放置されたままなのだ。
文才が無いのか、文字にしてみると余り臨場感が伝わらなくてもどかしい。しかし、客観的に想像してみて欲しい。
「行く所が無い、何とかしてほしい」と頼ってきた人間に、部屋を貸した。家賃は役所からの代理納付だから払ってもらっていたとはいえ、わずか三カ月でこれだけゴミ屋敷にしたまま、何の連絡も無く、しかも貸金(7000円)も返さないまま、失踪する人間がいたとして、あなたはどのような感情を抱くだろうか?
「やってることが、メチャクチャ過ぎ、●ねよ!!」
そういう感情が沸き上がるたびに、思考に修正を加える。
(いやいや、人の事をメチャクチャというが、自分が今までメチャクチャなことをやって、人に迷惑をかけたことはなかっただろうか?)
魂が進化した古(いにしえ)の仏陀方に比べるならば、小生もまだまだ欠点だらけである。その欠点だらけの小生が、ここまでこれたのも、仏法と仏陀方のお導きがあればこそ、である。
もし仮に、小生から見てこのメチャクチャで迷妄に沈んだ夫婦を嫌悪し見捨てるならば、どうなるだろうか?仏陀方からすればまだまだ迷妄な小生が仏陀方から受けてきた恩恵は、慢によってここで途絶えてしまうかもしれない。自分が仏陀方の恩恵に浴していながら、その恩義に報いない道理など、どこにあり得るだろうか?
(未来際において、彼らが仏法によって迷妄が取り除かれますように)
このような思考を経て、このメチャクチャなゴミ屋敷掃除は、迷妄(穢れ)を取り除くための作業となる。
(つづく)
コメント
最近5時間しか寝れなくて困ってるんですよね。
👀!
よく分からんけど、7時間前後
「これは苦しみの生起である」と集中しなさい。
「これは苦しみの滅尽である」と集中しなさい。
「これは苦しみの滅尽に至る道である」と集中しなさい。
~ 仏陀の言葉 四つの真実 ~