屋根修理1
自宅から直線距離で200m、徒歩にして6分しか離れていない所に、格安売り物件が出た。金額なんと200万円!さいたま市内で200万の住居は、まず出ない。
ちなみに、今年前半まで小生が住んでいた傾いた戸建てですら250万円した。この金額なら瞬間蒸発してもおかしくないが、どうだろうか?
元付の不動産屋に連絡を取ってみると…
「雨漏りが酷くて、瓦が無くなっているんです…」
しかも建物は連棟式テラスハウス。5棟建物がつながっている。その為、道路に面する端っこの一棟以外は、極端に価値が下がる。道路付けがなければ、再建築が出来ないからだ。
再建築できないテラスハウスというのは微妙だが…、う~ん。
内見してみると一階は結構まとも、いやホームレスには十分すぎる位綺麗。
二階は結構雨漏りが酷い。が、何とかなるだろう。自宅に近い分、修理もしやすい。雨漏りを直せば、1階と合わせて3部屋使える。早速買付を満額で入れた。買付とは購入のための申込書である。
買付を入れた上で、修理下見のために屋根に上がる。まだ売主から返事もないのに、もう買った気分なのである。
屋上に上がると、瓦が無くなっている部分が目についた。
それにしてもこの瓦は大きい。足のサイズと変わらない、普通の棟瓦の倍以上の大きさだ。
しかも棟瓦が直交する角の部分は、瓦を斜めに切ってつながなければならない。瓦を切るのは、専門の道具が要る。道具無しでは、思わぬ方向に割れてしまうことがあり、高度な職人芸になる。
いずれにせよ、同じ瓦があるかを問い合わせるしかない。小生の所に居る瓦職人に確認させて問屋に問い合わせてもらうが…。
職人「しばらく入らないって」
先の台風に絡んで、屋根職人だけではなく、屋根材も不足しているのかもしれない。いや、そもそもが古いもので規格が揃っていない瓦は、生産中止 → 在庫切れしてどうにもならないのかも知れない。これは瓦に限った事ではなく、色んな電気製品でも起こる事だ。
小生「う~ん、そりゃ困ったねぇ…。なんか代替の材料で出来ないの?」
職人「無理だよ、同じやつが無いと…。あるいは全部葺き直すか」
小生「葺き直しまでは出来ないねぇ…、そこまで金かけられないよ」
ここで職人は諦めてしまった。確かにきちんとやろうとすると、同じ材料が無ければ難しい。しかし要は雨漏りが直ればいいのだ。どうせ200万のボロ屋なのである。金をかけて葺き直さずとも、騙し騙し使えればいいのだ。
(つづく)
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